時知らずの鮭の旬について


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時知らずとは?

日本人は、世界でも魚を多く食べる民族として知られています。 周囲を海に囲まれていることもあり、魚は日本人にとって長い間主要なタンパク源でした。しかし、2001年をピークに、日本人の一人当たりの魚介類消費量は減少を続けています。 そんな中で、日本人の魚種別購入量の1位であり、安定した需要を保っているのが鮭です。実際、ほとんどの食料品店では1年中鮭が売られています。しかし、鮭の旬といえば秋から冬にかけてのはず。なぜ、1年中店頭に鮭が並んでいるのでしょうか。 もちろん、中には外国産の輸入鮭、いわゆるサーモンもあります。しかし、国産の鮭で、旬ではないはずの春から夏にかけて出回る鮭もあります。そういった鮭には、時知らずと書かれたラベルが張られているのを見たことがある方もいるでしょう。 時知らずとは、いったいどんな鮭なのか、なぜ春から夏にかけて並んでいるのか、時知らずの旬はいつなのか、ご説明していきます

時知らずはロシア生まれ

一般の国産の鮭と時知らずとの違いは何でしょうか。 鮭は、川で生まれたあと海へ出て、2~6年で成魚となります。成魚になった鮭が、産卵のために生まれた川へ帰ってくることはよく知られています。北海道の川で生まれた鮭も、北太平洋で育ったあと、再び自分が生まれた川に戻ってきます。 鮭の産卵シーズンは秋から冬にかけてです。そこで、この時期、大量の鮭が北海道の生まれ故郷目指して泳いでくるのです。これらの鮭が定置網にかかって収穫されたものが、一般の国産鮭、いわゆる秋鮭です。したがって、9~1月にかけてが秋鮭の旬となります。 時知らずは、秋鮭とは違って、ロシアのアムール川で生まれ、北海道沿岸を回遊している最中に定置網にかかったものです。 昔から、秋鮭の旬以外の時期に獲れる鮭として珍重されてきました。「旬を知らない魚」という意味で時知らずと名付けられたのです

時知らずと秋鮭の味の違い

前述したように、秋鮭の旬は秋から冬にかけてですが、時知らずは春から夏にかけてが旬となります。 時知らずが貴重な鮭とされるのは、秋鮭とは旬がずれているからという理由だけではありません。時知らずは、秋鮭よりも格段に脂のノリが良く、美味しい鮭なのです。 一般的な秋鮭は、産卵のために、卵巣や卵巣などの生殖器に栄養がとられてしまいます。しかし、時知らずはまだ卵巣や精巣が発達しておらず、その分、身に脂がのっているのです。 また、秋鮭は川を遡上するのに大変なエネルギーを使います。その分、栄養分が消費されてしまい、脂も少なくなります。しかし、時知らずは回遊途中の若い魚ですので、そのような体力の消耗もありません。 さらに、産卵を控えている秋鮭は、遡上を始めてからは餌をほとんど食べません。オスもメスも最後の力を振り絞って産卵を終え、そのまま死に至るのです。それに対して、時知らずは回遊途中の育ち盛り。もちろん餌も貪欲に食べています。 このような理由から、秋から冬にかけて旬を迎える秋鮭よりも、春から夏にかけて獲れる時知らずのほうがずっと美味だと言われています

日本人にとって鮭は欠かせない魚

2017年のマルハニチロ株式会社のリサーチによると、日本人の好きな魚ランキングの第1位は鮭でした。 鮭は、以前から日本人の食卓に欠かせない魚でした。冷蔵技術が発達していなかった時代には、鮭は保存のために塩漬けにされて出回っていました。 もちろん、現在は旬の時期になると生鮭も店頭に並びます。しかし、時知らずが普通のスーパーに並ぶことは稀です。 なぜなら、時知らずは、大変水揚げ量が少ない希少な鮭なのです。旬の時期、つまり春から夏にかけてであっても、1日に数匹しか獲れないことがあるほどです。そのため、価格も高く、「幻の高級魚」とも言われています。 しかし、もし口にする機会があれば、秋鮭とは比べ物にならない脂のノリにきっと驚くことでしょう。旬の時知らずは、ふっくらと身が柔らかく、網の上で焼くだけで脂が滴り落ちるほどです。もちろん、塩焼きだけでなく、チャンチャン焼き、バター焼き、ムニエル、炊き込みご飯など、どのような料理にも合います。 現在、国内で流通している鮭の半分以上は外国産です。外国産の鮭はそのほとんどが養殖ものであり、抗生物質等や殺虫剤を与えられて育てられているという報道を耳にしたことがある人も多いことでしょう。 国内自給率が40%台にまで落ち込んでいる国産の鮭。さらに、年々その漁獲量は減ってきています。そのため、2018年にはその価格が高騰し、なかなか庶民には手が届かなくなりつつあります。もちろん時知らずの価格も高騰しており、もはや小売店に並ぶことはほとんどありません

時知らずの仕入れは通販が便利

春から夏にかけて旬を迎える時知らず。旬とは言え、その数は大変少なく、手に入りにくいものです。 そんな時知らずを確実に手に入れるためには、やはりプロに任せるのが一番です。ウオスでは、仕入れ担当のプロが、毎朝漁港に出向いてその日の水揚げを確認し、直接交渉して時知らずを買い取っています。 良いものを安く仕入れるためには、業者や漁師の方々と毎日綿密にコミニケーションを取り、信頼関係を築きあげることが重要です。ウオスでは、そのために長年努力を続けてきました。その甲斐あって、高品質な旬の時知らずを毎年確保しております。 また、プロの確かな目で選んだ時知らずを、最も安い価格で皆様にご提供できるよう、仲卸などの流通を一切はさまずに直接お届けしております。その品質と値段には、必ずご満足いただけるものと思います。 また、お渡しする際にも、丸ごと1尾から切り身、加工ものまで、仕入れ担当者様のご希望に合わせてお届けすることが可能です。ほかにも特にご要望などあれば、ぜひご相談ください。 「幻の魚」と言われる旬の時知らず。自信を持ってお勧めいたします

水産仕入れ ウオス
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