日本三大珍味のウニ
高級食材でありながら、高級料理だけでなく回転寿司のネタや、スーパーの魚介コーナーなど、目にする機会が多いウニ。そのまろやかな食感と独特の風味や甘みは、日本三大珍味と呼ばれ、春の季語にさえなってしまうほどの美味しさを誇ります。日本はそんなウニを世界で最も消費している国で、ウニの国内シェアで半分以上を占めるのが北海道です。
道内随一!ウニの名産地と言えば積丹
中でも札幌から車で約2時間の名産地である積丹(しゃこたん)半島は、道内随一のウニの名産地として知られ、日本中から新鮮なウニを求めて観光客や仕入れの注文が舞い込みます。他にも羅臼、利尻、松前など、北海道の各地に名産地が点在するため、味や漁期の違いによる仕入れの幅は広く、さらにそれら一級品のウニから作られた加工品の数々が仕入れの幅を広げます。
生、業務用、そして加工品にと、ただ質の良いものを仕入れるだけではない奥深さがウニにはあるのです。そんなウニの仕入れについて、種類や鮮度、レシピや加工品などなど、たっぷりと掘り下げていきたいと思います。
いつでも食べに行ける食材
ウニの仕入れで嬉しい点の一つに、獲れる時期が長いことも挙げられます。北海道が誇る人気仕入れ食材のカニと同様に、ほぼ通年で北海道の各地で水揚げされており、仕入れも長い期間行われています。オホーツクや日本海側で獲れる最高級のエゾバフンウニは、6月頃から9月までと観光シーズン真っ只中に漁が行われるため、仕入れによって東京に届いた北海道産ウニを東京見物と一緒に楽しむことも可能です。
また、イルカの尻尾のように曲がっている北海道の南部。その尻尾の内側にある内浦湾では、11月から5月頃までと、北海道の冬の味覚と一緒に仕入れができて一石二鳥です。
手の届かない食材に思えて、実はいつでも会える。小売店様や飲食店様にとって、これほど嬉しい高級食材はないのではないでしょうか。
料理の幅も豊富!
ウニを使った料理と聞いて、みなさんはどんな料理が思いつくでしょうか。
・砂利が敷き詰められた美しい庭園を思わせる豪勢なウニ丼
・搾りたてのミルクのような濃厚さを堪能できるウニパスタ
など、白いご飯の上にウニが乗っている姿は食欲そそりますが、素材そのものの質だけで勝負するだけがウニではありません。他にご飯ものでは、ケチャップの代わりにウニのソースをかけることでクリーミーさの限界点に達したオムライスや、生の食感を捨ててでもウニの風味と甘みを白米の中に染み込ませるウニの炊き込みご飯など、盤石の美味しさです。
また、ウニレシピの定番であるパスタでは、日本と同じく遠い異国のイタリアの風情をも感じられます。他にもウニを混ぜただし巻き卵や、ウニをカリカリの食感で味わえる揚げウニ、果てはウニの甘みを活かしたスイーツなど、日本中の美味しい物が集まる東京では、こうしたウニのアイディア料理が日夜生まれ続けていることかと思います。
もちろん素材の味を活かすことは各産地でも負けてはいませんが、東京のような新しいグルメが生まれる土地で仕入れがされてこそ、その真価を発揮すると思っております。もう「うちの店は海鮮系じゃないからなあ」とウニの仕入れを諦める理由が見当たりませんよね。
貴族ともいうべき羅臼のウニ
ここからは北海道で仕入れがされる絶品ウニを、産地ごとにご紹介していきたいと思います。ここ日本、北海道ではエゾバフンウニとキタムラサキウニの仕入れがされています。その代表格の一つが、北海道東部にある羅臼地方のエゾバフンウニです。
世界遺産の知床からほど近い海で育った羅臼のバフンウニは、濃厚な磯の風味と「これほんとうにウニ?」とダジャレが浮かぶほどの甘みがあり、食べた感動を人に伝えたくなる美味しさです。その美味しさの秘密には、北海道の海産物仕入れで高い人気を誇っている昆布が深く関係しています。
高級なエサを食べて極上の身を蓄える
羅臼の昆布は超高級な昆布として仕入れがされていますが、その昆布を食べて育ったウニが、極上の身を蓄えるようになるのです。世界遺産の土地に住み、一級品を食べて一級品になる。いわば海産物の上流貴族とでもいうべきウニです。
知床も近くにあるということで、地元に食べに行くのが一番ですが、身近な場所で楽しめればもっと嬉しいですよね。羅臼のバフンウニの味を知る者として、仕入れを通してもっとたくさんの人に知ってほしいと思っております。
秘境の地、利尻・礼文の最高級バフンウニ
日本中の料理長様や飲食店様が仕入れで求めてやまないウニといえば、なにをおいても『最高級のウニ』かと思います。世界一ウニを食べている日本人が、こぞって日本一だと太鼓判を押すのが、日本最北端の利尻・礼文島に生きるエゾバフンウニです。
太古の息吹を感じられる秘境の地で育ったエゾバフンウニは、本州以南で仕入れがされるバフンウニとは食感、香り、味、甘み、全てにおいて一段上にあると断言できます。食べれば最高級だと言われる理由が分かる、としかオススメする言葉が思いつかないぐらいの美味しさです。
エゾバフンウニは秘境に生きる仙人?!
厳しくも雄大な自然の中を生き抜き、最高級の昆布である利尻昆布を食べて育ったこと、羅臼地方で仕入れされるエゾバフンウニと共通しています。羅臼のエゾバフンウニを貴族だとするなら、利尻・礼文のエゾバフンウニは秘境に生きる仙人といったところでしょうか。秘境と言われるほどの遠方につき、新鮮なままでの殻付きウニの仕入れは不可能に近いですが、塩水ウニでも地元で味わうものと遜色ない味わいをご堪能いただける品質となっております。グランプリを取ったわけでもなく、人から人への伝聞によって最も美味しいという認識を得た確かな美味しさを、是非みなさまの地元へ。
道南を代表するキタムラサキウニ
東、北と来て、お次は北海道南部で仕入れることができる絶品ウニをご紹介。北海道の尻尾の内側に広がる内浦湾や、尻尾の西側に位置する奥尻島、さらには松前地方など、北海道南部で広く仕入れがされるキタムラサキウニです。
バフンウニと双璧を成すキタムラサキウニは、最高峰と言われるエゾバフンウニの濃厚な味わいには若干劣るものの、甘みが強く、さっぱりとしたとても親しみやすい味が特徴的です。また、白ウニの別名を持つキタムラサキウニは、赤ウニと呼ばれるエゾバフンウニのような鮮烈な黄色とは対照的に、淡泊で控えめな色をしています。そのため、味と見た目の両面において、調理の際に一緒に使う食材の良さを塗りつぶさずに上手く調和する点も評価されています。レシピの幅が広いというウニの特徴を最大限に活かせるのがキタムラサキウニです。エゾバフンウニは確かに日本最高峰で、キタムラサキウニがそれに劣ることも確かですが、それがイコール『仕入れはエゾバフンウニ1択』とはならない理由がお分かりいただけるかと思います。イカやホタテ、カニといった北海道の海産物仕入れを代表する多くの食材がひしめく道南地方。その影の代表ともいうべき食材がキタムラサキウニです。
鮮度に関する意外な事実
北海道各地で水揚げされる絶品ウニを、なるべく新鮮な状態で食べたいですよね。羅臼や利尻などのウニの地元に足を運び、獲れたてのウニを殻からこそいで食べるのは海鮮グルメの中で1、2を争う至福。そんな幸せの殻付きウニを直接お届けできれば良いのですが、弊社に寄せられる道内外から殻付きウニの仕入れの注文には、残念ながらほとんどの場合お応えできずにいます。
というのも、殻付きのままでの仕入れでは、お客様に召し上がっていただく頃にはどうやっても劣化が進んでしまうからです。殻付きウニの仕入れは道内であっても、殻付きウニ本来の美味しさと新鮮さを保ったままお届けすることは難しい食材なのです。生ウニの性質上、普通に冷凍しても、解凍した時に独特の食感も風味も失われてしまい、どろどろとした『ウニだった食材』に変わってしまいます。ご家庭での冷凍保存が推奨されないのはこのためです。
一番美味しく食べるためには塩水ウニをお勧めします
そこで、「なるべく新鮮なものを食べたい」という願いを叶えるべく生まれたのが特製の塩水に浸したパック詰めの塩水ウニです。ミョウバンを使わずに生の食感も風味も保った奇跡の加工品で、現代のウニの仕入れの主流と言うべき商品です。また、強力な冷却力によって一気に冷凍状態にすることで、特殊な業務用冷凍ウニの仕入れも人気を得ています。
ウニが苦手だという方も安心のクオリティ
クリーミーな食感や香りに虜にされた人は全国にいますが、その一方で、
という方も少なくありません。このように感じてしまうという人は、ウニ仕入れの本場である北海道でもいらっしゃいます。
しかし、そうした苦手意識の多くは、漬物などにも使用されている食品添加物のミョウバンが原因だとされています。ウニ仕入れは生の食感を保つことが重要となるため、形や食感を保つミョウバンは確かに便利ですが、その分だけ苦みや生臭さを感じてしまいやすくなってしまうのです。
『ミョウバン不使用』や『無添加』だけが本当のウニだ、と語る漁師や仕入れ業者も多く、代わりにオススメしているのが先にもご紹介した塩水ウニです。
ウニ本来の美味しさを提供するなら断然、塩水ウニ
ミョウバンを使用していない塩水ウニであれば、ウニ本来の美味しさを自然体のまま保っているため、苦みや臭みを気にすることなく生ウニの食感を楽しむことができます。苦手意識から長年ウニを食べていなかった人でも、完全無添加の北海道産のウニを食べれば、一気にウニ好きへと転身するはず。安心の品質に、ウオスのスピード仕入れを加えれば、鬼に金棒ならぬウニに金棒です。
豊富すぎる加工品の数々
業務用の冷凍ウニや塩水ウニなど、ウニの鮮度を保ったままお届けしたいという願いから生まれた商品の中に『ウニの美味しさ』をお届けしたいという想いから生まれた加工品も多く、そうした商品の仕入れも幾度も行ってきました。
ウニは生が一番なのは間違いありませんが、その生であることでウニの親しみやすさが若干損なわれているのも確かです。その点、加工品はウニの原型が跡形もなくなっていても、よりウニの甘味と風味を感じることができます。
ご飯のお供にもパスタやグラタン、玉子料理など、幅広く使うことができます。
【粒ウニ】
ウニの形状を残しながらも、臭いや食感など、苦手となりうる要素が全て美味しさに変えられています。
【ウニソース】
調理の味付け調味料の一つとして使えます。
【ウニ風味の○○】
別の海産物と一緒に調理されている加工品です。
これらのような商品もあり、下手をすればウニよりも親しみやすいかもしれません。ウニ仕入れの層は意外に分厚いのがウニの加工品です。仕入れに関しては、小売店様や飲食店様だけでなく、販売するお土産品を探している宿泊施設の運営に携わっていらっしゃる方々など、広くお求めいただきたいと思っております。ウニは生! という常識の殻は、すでに破られていますよ!
ウニ仕入れまとめ
いかがでしたでしょうか。ウニの仕入れに関して長々と書き連ねてきましたが、ここまでお読みいただいて、ウニの仕入れに少しでも興味を持っていただけましたでしょうか。あとは皆様からのご連絡を待つのみですが、最後にみなさまとのことについてもう一つだけ。
そんな協力体制を実現する弊社の仕入れシステムは、トップページや海産物仕入れのページなどでもご紹介しておりますので、そちらも合わせてご覧いただければ、よりご安心いただけるかと思います。みなさまからのご連絡、心よりお待ちしております。