今年の秋刀魚

鮭や鯖と共に、古くから日本人の食と深いつながりのある秋刀魚（サンマ）は、秋の味覚の代表格として日本の食卓を彩ってきました。しかし、今年2019年は、そんな秋刀魚と日本人との関わりが大きな変化を迎える年になりました

秋刀魚の変化

ここ数年続いた秋刀魚の不漁により、例年は8月から12月までと決められていた漁期が取り払われ、通年での操業が可能になり、なんと5月には販売が始まることになったのです

秋の味覚が今年からは夏の味覚へ移ったことで、旬がなくなって寂しいという声や、一年中秋刀魚を楽しめることになって嬉しいという声の両方が聞こえてきていますが、秋刀魚を取り扱われているお客様の中には、今年の秋刀魚の取り扱いに不安を持たれている方も多くいらっしゃることかもしれません

秋刀魚の漁が変わっても、美味しい魚であることは変わりません

ウオスでは、変わらず北海道の名産の一つである秋刀魚をオススメしていきます。元号が変わっても、秋刀魚の漁が変わっても、秋刀魚が美味しい魚であることに変わりはありません。そこで、ここではウオスがお届けする新鮮な秋刀魚の、今年からの楽しみ方をご紹介いたします。秋刀魚の仕入れに不安になられているお客様や、新たなに秋刀魚の仕入れを検討されている方必見の情報満載です

秋刀魚は北海道が水揚げ量トップ！

まずは秋刀魚のおさらいから。秋刀魚は北海道が断トツの水揚げ量を誇り、主に道東の根室沖で盛んに秋刀魚漁が行われています。最大の魅力は、その上質な脂です。トロやイワシなど、脂が美味しい魚は数多く存在しますが、秋刀魚の脂は舌触りとのどごしが違います

不動の人気！秋刀魚の塩焼き

秋刀魚特有の上質な脂を堪能できる料理の中でも不動の人気を誇るのが、秋刀魚の塩焼きです。こんがりと黄金色になるまで焼くことで、持ち味である脂があぶり出され、そこに塩をまぶすことでより上品さが引き立つ絶品料理。脂が苦手な人でも、大根おろしやポン酢などの調味料を使って、マイルドでさっぱりとした味わいを楽しむことができるという、まさに味のバランスが重要な日本食の象徴ともいえる一品

秋刀魚で生活習慣病対策も

加えて、血液の流れを良くするものや、悪玉コレステロールの解消など、生活習慣病対策が期待できる栄養素を多く含んでいるとあって、多くの大人を虜にしてきました。しかし、そんな秋の味覚である秋刀魚が、今年からは秋の味覚の座を追われるかもしれなくなったのです

今年、2019年の秋刀魚は？

これまでの秋刀魚漁は、オホーツク海に来る7月中旬頃まで待ち、9月から11月には最盛期を迎えていましたが、今年、大きな転機を迎えました。先にご紹介した通り、今年の秋刀魚漁はここ数年の不漁続きによって漁期制限が解禁され、5月の下旬には出荷されます。秋刀魚を取り扱われている、あるいはこれから秋刀魚を仕入れようか悩んでいるお客様にとっての心配事は、そんなに早くに漁をしてしまっては、秋刀魚の食材としての生命線ともいえる脂がしっかりと乗っていないのではないか、という点ではないでしょうか。多くの海産物がそうであるように、旬を迎えるよりも早く獲れた海の幸は、得てして身が小さく、脂も十分に乗っていないものばかり。残念なことに、今年の秋刀魚もその例に漏れず、旬を迎える前に獲れたものは脂の乗りが万全ではありません。そのため、夏の出回るものは、例年ほどの脂が期待できないかもしれません。ただ、漁自体は通年で行われるため、秋に獲れた秋刀魚が美味しいことに変わりはありません。今年も秋刀魚が美味しいと思ってもらえるよう、厳選した秋刀魚を仕入れてまいります